『ほんとうに心が傷つくのは、
夢を奪われること。』
『その夢を失くして、
生きてゆけるかどうかで考えなさい。』
『夢を捨てるとき、
この世は存在しなくなる。』
偉業を成し遂げた者達は皆、誰もが夢を紡げと謳った。
随分と昔から人間は無色透明の『夢』とやらを後生大事に抱え込んでいる。誰に教わった訳でも無いのに気がつけばそれを両手いっぱいに溢れさせていた。
今と変わらない時代、此処と変わらない世界、そんな世界で憧憬を抱いた少年少女は夢を見る。
授業中の不意な居眠りで見た夢は何人もの夢と繋がって居て、夢の中の自分はそれぞれが夢見た自分だった。
夢の中で、夢を見て、あの夢にもう一度沈む事を未だ夢見ている。
これは、そんな少年少女達の物語。
貴方の成りたかった貴方は、何処に居ますか?